木彫分館:唐宋の仏教造像

木彫分館:唐宋の仏教造像

Wood Sculpture Gallery-Buddhist Sculpture: 7th to 13th Century
201 展示ホール

魏晋仏教の梵雨慈光は、隋唐仏法の流伝の肥沃な土となり、中国仏教はここに於いて八宗が開かれました。隋唐仏法の千里の法筵(仏法を説く所)は、更に薀蓄されて宋代の精緻さへと集約され、且つ奥深い色合いを有する宋代の芸術的風格を作り出しました。

唐代の多様な開放と法度を準ずる時代の雰囲気は後世のために満ち足りた宴楽、着実で均斉のとれた仏教造像を創造しました。本展示ホールで展示されている唐代木彫造像と法衣の色は、ゆったりとした大気の中で、秩序作法や法度は失っておらず、これも唐代仏教造像の特徴の一つです。また唐代には菩薩の灯が灯り、北宋・南宋の両代三百年間、知識人たちの学問上に於ける救世追及、及び山河事物に対する望みを通して、宋代芸術の柔軟性と毅然たる風格が作りあげられました。これより宋代仏教造像は魏晋隋唐以来の芸術形態を脱し、後世に多くの外形が高尚優雅且つ超然とした菩薩の姿を残しました。

唐になり、宋になり、放たれたり収斂したりと、差異はありますが、その表現される有形の仏教造像に於いて、収斂と開放との狭間で間、抗われることなく、完全に道法が伝承される大慈悲を現しています。

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