僧法暉墨書『大乗入楞伽経』
僧法暉墨書『大乗入楞伽経』
宋
1112 C.E.
紙本墨書
28.5 cm
201D 経以伝法-仏教典籍と伝承
1112 C.E.
紙本墨書
28.5 cm
201D 経以伝法-仏教典籍と伝承
南北朝から唐代にかけ、写経体と当時の書風が融合したことにより、仏典の書写は風格に広がりを見せた。写経は観る者の心を落ち着かせ、仏法により近づけることを目的としており、決して無造作に行ってよいものではない。宋代は既に木版印刷が成熟していたため、写経は唐代のように盛んではなかったが、本巻は宋代の僧侶、法暉により書写されたものである。唐代の結体を残しつつ、筆遣いは力強く豊かであり、引き締まった字体や密な字間などは宋代の書風を体現している。巻首に明代呉中の周天球公瑕の収蔵印がある。

